昨日は六本木の国立新美術館のルノワール展を見てきました。
ルノワールは大好きってほどの画家ではないんですけど、実物見るとやっぱりいい。
女性の顔とか本当に上手いし、特にあごのラインとか唇とかの描き方にはほとほと感心してしまいます。
画風も年代ごとに違っていて、いわゆる日本人によく知られているルノワールじゃないことがわかる。例えば、女性の肌の色も最初は青いほど白くて透明感があって儚いようなイメージなんだけど、後期になるにつれ、肌の色が赤みがかってきて「透明感」から「生命力!」って感じになってきてる。晩年になると、タッチも大胆で色合いも赤みがかってゴーギャンとかマティスとかを思い出すような感じさえします。
そんな中で、個人的に印象に残ったのが「花飾りの少女」。
肌の色がかなり赤みがかってきた作品なんだけど、これ以上赤くしたら病気っぽいラインぎりぎりの赤さで、それが頭の花飾りと相まってすごい生命力を感じさせる。
晩年は抽象画っぽくなっちゃうので、このあたりの赤さがいいですね。
もちろん、初期の儚げな女性ももちろんいいですが。
ただ、展示方法にはやや不満もあり。
ルノワールの絵のX線写真だとか絵の具の分析だとかはあくまでおまけでやってくれたほうがよかった。
あとの展示にある絵のレプリカを途中で見せられちゃうのはやや興ざめ。