The Early November/In Currents

 2003年に1stアルバム「The Room's Too Cold」でデビューしたアメリカのエモバンド・The Early November。
 その後、ボーカルのArthur "Ace" EndersがソロプロジェクトのI Can Make a Mess Like Nobody's Businessで未完成ながらも随所に才能を魅せつけたアルバムを作って、期待を集めた2ndアルバムはなんと3枚組!
 その「The Mother, the Mechanic, and the Path」は、当然ながら3枚組で傑作となるはずもなく、けど、一番ラフスケッチっぽい「The Path」の中にはけっこう光るものもあって、「次に期待かな」なんて思っていたらいつの間にかフェードアウト。
 当然、解散したのかと思っていたら6年ぶりにアルバムを出してきました!


 で、6年ぶりのこのアルバム。
 相変わらずメロディはいいし、Aceのボーカルもいい感じ。曲もバラエテ時に富んでいてアルバムとしてのバランスもなかなか。
 6年前にこのアルバムを聴いたら、なかなか良いエモアルバムとして評価していたと思う。けど、今の時点でこれを聴かされても、という印象もある。
 エモバンドが勢いあった時ならともかく、今この時点で、しかも6年ぶりのアルバムだというのに昔とほとんど変わらないというのはやはり物足りないかも。昔あったエモバンドのように突然レディオヘッド化してしまうのも問題ではあるけど、何かもうちょっと複雑さのようなものがあっても良かった気がする。
 ただ昔ながらのエモバンドを求めている人にはいいとは思います。



In Currents
Early November
B0084P5N3M